第25回参議院議員通常選挙 日本維新の会マニフェスト

第25回参議院議員通常選挙 日本維新の会マニフェスト

「創れ、新たな日本のかたち
目指せ、もっと自由で安心な社会」

1. 身を切る改革・徹底行革、国会改革~小さく合理的、効率的な行政機構に~

 日本維新の会は、地方で出来ることは地方自治体に権限を移し、民間で出来る事は民間に任せ、国は外交・安全保障等、やるべきことに絞ることで小さく効果的・効率的な政府を目指しています。徹底的に行政改革を行うためにも、まずは議員自身が身を切り、政治家の覚悟を示します。また基金や特別会計等にも切り込んでいきます。
 歳入庁を設置し、税金と年金の徴収を一元化することで組織を効率化・合理化します。今、国民のみなさんが国会に求めていることは、政党間の日程闘争などではなく、自由で安全で安心できるよりよい暮らしの為に政治家が国会で議論を深め、実行に移すことです。時代にあった国会改革を目指します。
 選挙制度改革については、被選挙権年齢を18歳に引き下げ、将来的にはマイナンバーカード
制度の推進でコンビニでの投票も可能にしていきます。

① 議員報酬3割カット、議員定数3割カット
② 文書通信交通費の使途公開
③ 政務活動費のネット公開
④ 個人献金を促す制度創設、企業団体献金廃止
⑤ 国家公務員の人員削減、人件費2割カット
⑥ 人事院勧告制度の見直し、官民給与格差の是正
⑦ 政策投資銀行、商工組合中央金庫、JT等政府関係機関の完全民営化
⑧ ハローワーク業務の地方移管
⑨ 公務員制度改革(身分から職業へ)、天下りの禁止
⑩ 地方公務員の勤務時間中の政治的活動(特定政党の機関紙購入を含む)の
禁止
⑪ 歳入庁を設置し徴税と社会保険料の徴収を一元化
⑫ 官民ファンド、基金、特別会計を整理
⑬ 国会改革
・国会での自由討議復活
 ・首相が年100日は海外に行けるような国会運営。
 ・与野党が国会審議よりも日程闘争を優先する原因となっている、
全会一致等の議院運営ルールを廃止
⑭ 選挙制度改革(被選挙権年齢を18歳に引下げ)
⑮ マイナンバーカード制度推進で将来はコンビニ投票も可能に

2. 規制改革・成長戦略・経済政策 ~経済成長による財政再建~

 日本維新の会は消費税増税について反対します。米中貿易摩擦や英国のEU離脱など世界経済
にかげりが見える中で今必要なのは GDP の 6 割を占める民間消費を上向かせる経済政策であり、消費の抑制となる消費税増税ではありません。
 消費税増税を止め、規制緩和を行い、成長戦略を描いて経済成長し、財政再建を行います。
 既得権を守る為の業界団体に支援された政党はその人たちに支えられている為、思い切った改
革はできませんし、グローバル時代に必要な成長戦略も描けません。
 日本維新の会はグローバル化する知識経済に適応できる産業構造への転換を進めます。観光イ
ンフラを拡充し、シェアリングエコノミーを推進、新しい交通インフラに支えられたスマートシ
ティを実現します。
 税制については、「簡素、公平、中立」の税制から「簡素、公平、活力」の税制へ転換し、低
所得層の底上げを図り、健康で文化的な最低限度の生活を保障するために給付付き税額控除制度
を導入します。また、マイナンバー制度を活用して税収漏れを防ぎます。

① 規制緩和による経済成長。停滞の30年から発展する未来へ
② 消費増税凍結。
③ 「簡素、公平、活力の税制」
・租税特別措置の廃止
・マイナンバー推進による給付付税額控除。
④ すべての産業分野で競争政策3点セットを徹底
・供給者から消費者優先へ
・新規参入規制の撤廃、規制緩和
・敗者の破綻処理→再チャレンジが可能な社会づくり
⑤ 農業・林業・水産業、医療・福祉、保育の成長産業化
⑥ 観光インフラ(空港、都市型民泊等)の拡充
⑦ NHK改革。防災情報など公共性の高い分野は無料化し、スマホ向け無
料配信アプリを導入。有料部分は放送のスクランブル化と有料配信アプ
リの導入
⑧ 周波数オークションの導入
⑨ マイナンバーカード普及の推進
⑩ 中小企業の円滑な事業承継の実現に向けた税制の見直し。第三者による
承継(M&A)を後押し
⑪ 下請法や独禁法の運用強化
⑫ 公共工事の拡大ではなく日本の競争力を高める徹底した競争政策を実施
⑬ AI,ブロックチェーン、暗号資産に注力
⑭ 対内直接投資を喚起してホワイトカラーの職を創造(今の日本の人手
不足はブルーカラーのみ。ホワイトカラー職は供給過多)
⑮ ベンチャー育成(ストックオプション、エンゼル税制などの充実他)
⑯ マイナンバーカードによる外国人労働者の在留管理
⑰ シェアリングエコノミー(民泊等)に注力。これを可能にする技術の発
展(自動運転など)を推し進めていく
⑱ スマートシティの推進(上記⑭とも関連、モビリティ・アズ・ア・サー
ビス MaaS等多岐に)
⑲ 所有者不明の土地の解消

3. 教育・子ども支援、女性がくらしやすい社会へ

 日本維新の会は経済格差が教育格差とならぬよう、教育機会平等社会を実現し、教育の完全無
償化を推し進めます。義務教育の他、幼児教育、高校、大学等の教育について無償化を行います。経済面では子育て世代の可処分所得が増えるため、持ち家の購入など、他のことにお金をまわすことができます。
 また、子どもの数が多いほど税負担が軽減される「N分N乗方式」を導入し、経済的負担をさ
らに引き下げ、子どもをもつことの心理的ハードルを下げていきます。
 子育てバウチャーを導入し、教育予算の対GDP比を他の先進国並みに引き上げます。
 また正規、非正規を問わない同一労働同一賃金の実現により、特に女性の待遇改善を図り、く
らしやすい社会の実現に努めます。

① 機会平等社会を実現するための教育完全無償化
義務教育の他、幼児教育、高校、大学等の教育について無償化
② 教育予算の対GDP比を他の先進国並みに引き上げ
③ 子育てバウチャーの導入
④ 新規参入規制の撤廃、政府発注の規制緩和
⑤ 保育士給与の官民格差是正による保育士の待遇改善
⑥ 保育サポーター制度の導入
⑦ 地方への権限移譲で地域の実情に応じた保育サービスを可能に
⑧ 待機児童ゼロ
⑨ 重大な児童虐待を撲滅
⑩ 社会的基盤の整備によるワークライフバランスの推進
⑪ 正規、非正規を問わない同一労働同一賃金の実現により、特に女性の待
遇改善をはかる
⑫ 子どもの数が多いほど税負担が軽減される「N分N乗方式」の導入
⑬ 同一戸籍・同一氏の原則を維持しながら旧姓使用にも一般的な法的効力
を。同性婚を認める。
⑭ 共同親権・共同養育の推進
⑮ 性暴力被害・DV(ドメスティック・バイオレンス)の撲滅
⑯ イヌ、ネコの殺処分ゼロ

4. 働き方・社会保障制度改革

 日本維新の会は持続可能な社会保障制度改革を提案します。
 年金については、少子化の進行で、現役世代が高齢世代にいわば「仕送り」をする賦課方式に
は限界があります。負担と受益に不公平が生じないように、年金制度は賦課方式から積立方式へ
長期的に移行します。
 社会的基盤の整備によるワークライフバランスの推進や同一労働同一賃金の実現に努めます。また高齢者向け運転免許制度の創設を行うことでより安心できる社会をつくります。
 医療費の適正化・効率化をレセプトチェックの一元化・ルールの統一化、AI活用などで推し進
めます。

① 働いても年金が減らない制度構築
② 高齢者の「働く」、「学ぶ」を支援
③ 高齢者の雇用創出、年金支給年齢の段階的な引き上げ等年金制度の再構

④ 公的年金を社会保険として受益と負担を均衡させるため賦課方式から積
立方式に移行
⑤ 世代間再配分から世代内再配分へ
⑥ 労働契約の終了に関する規制緩和を含む労働市場の流動化
⑦ 正規雇用、非正規雇用の格差是正
⑧ 同一労働同一賃金の実現、非正規雇用の雇用保護、社会保障強化
⑨ 労働市場のニーズを踏まえ、公的職業訓練を時代に即したものに
⑩ 高齢者向け運転免許制度の創設
⑪ 障がい者の就労と雇用の環境整備
⑫ 社会的基盤の整備によるワークライフバランス推進(3-10共通)
⑬ 医療・リハビリ・介護・福祉の連携によるいのち輝く未来社会の実現
⑭ 医療費の適正化・効率化
・レセプトチェック(医療報酬明細の審査)の一元化
・レセプトチェックのルールを全国で統一し、AIを活用
⑮ 自立支援に軸足を置いた介護の推進による健康寿命の延伸

5. 震災復興、エネルギー政策

 日本維新の会は、2011年3月11日に起きた東日本大震災のことを忘れていません。ソフト
重視の復興支援を推し進めていきます。
また、これまで党所属国会議員の歳費から月約18万円を党でプールし各地の被災地等に寄付し
てきました。
 今後想定される大規模地震やゲリラ豪雨等の自然災害に対応できるよう、しっかりと体制づく
りを行っていきます。
エネルギー政策については、脱原発依存体制の構築や脱炭素社会の推進を目指し、先進国をリー
ドし、世界規模で進めることを提案します。

① ハード偏重からソフト重視の復興支援策に転換する
② 大災害対応は都道府県と国の出先機関の協議会を作り、トップを都道府
県知事とする
③ 復興財源は議員歳費、公務員給与の削減及び特別会計の剰余金等を活用
し、復興増税は行わないことを原則とする
④ 西日本の大規模災害に対応可能な大阪消防庁を設置。東日本の東京消防
庁とあわせて、全国で頻発する異常気象による災害対応等が可能な体制
を充実・整備する
⑤ 先進国をリードする脱原発依存体制の構築
・原子力損害賠償制度の確立
・原発稼働に係る関係自治体の同意を法制化
・原発再稼働責任法案
⑥ 電力自由化の一層の推進
⑦ 「脱炭素社会」の推進
⑧ 水素エネルギーやメタンハイドレード等海洋資源の開発、実用化を推進
する

6. 憲法改正

 現在の日本国憲法は施行から72年が経ち、時代にそぐわない部分も生じてきています。憲法
は国民的課題として常に議論され、必要であれば国会が発議し、国民投票をもって改正するべき
と考えています。日本維新の会は、改正案として「教育無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所
設置」の3項目を国民の皆様に提案します。いずれも日本の未来構築のために必要な改正である
と考えておりますので、国民の皆様には、批判も含めて、是非議論していただきたいと思います。

① 教育の無償化
② 道州制の実現を含む統治機構改革
③ 憲法裁判所の設置
④ 憲法改正国民投票で、現行憲法が未だに国民投票を経ていない等の問題
点を解消
⑤ 各党に具体的改正項目の速やかな提案を促し、維新が衆参両院の憲法審
査会をリード

7. 統治機構改革

 地方分権を推し進め、東京一極集中を是正し、東京・大阪のツインエンジンを先頭に自立分散
型、持続可能な統治の仕組みを作っていきます。住民が自分たちの住む街の形を自らが決めると
いう点で大阪都構想は画期的です。大阪都構想の実現を皮切りに、地域の実情にあった統治の仕
組みを作り、地域自立の流れを全国に行き渡らせることで、新たな国の形を作っていきます。

① 地方分権(道州制)・(究極的には)一院制・首相公選制
② 大阪都構想の実現。グレーター東京構想を
③ 東京・大阪のツインエンジンを先頭に自立分散型国家へ
④ 消費税の地方税化。交付税制度等の見直しにより地方共有税の創設
⑤ 内閣の機能強化(予算編成権・組織編成権の内閣への一元化)
⑥ 参議院の抜本改革(自治体首長と参議院議員の兼職禁止規定を廃止)

8. 外交・安全保障

 私たち日本維新の会は、与えられた状況の中で国民の生命と財産を守るためにもっとも効果的・効率的な手段が何かを検討し、現実的な外交と安全保障政策を展開していきます。
 民主主義、自由、法の支配といった普遍的な価値観の下での自由貿易圏の拡大による経済安定
保障を促進します。同時に周辺諸国の脅威、特に北朝鮮の核弾道ミサイル・拉致問題の解決に向
け日米韓中の連携をさらに強化します。弾道ミサイル、宇宙領域、電磁波領域、サイバー領域と
いった新しい領域での防衛体制を強化していきます。

① 政権を担える政党として現実的な外交と安全保障政策を展開する
② 集団的自衛権行使の要件を厳格化。日本周辺の米軍防護に限定
③ 普天間基地の負担軽減と日米地位協定の見直し
④ 防衛費のGDP1%枠の撤廃
⑤ 弾道ミサイル、サイバー・宇宙空間防衛体制を強化
⑥ 北朝鮮の核・弾道ミサイル・拉致問題の解決に向け日米韓中の連携をさ
らに強化
⑦ 我が国の安全保障に係る重要な土地取引を規制する
⑧ ポストNPT核軍縮に向け新たなテーブルを構築
⑨ ODA 予算の有効活用。途上国との友好と経済安全保障を促進
⑩ 自由貿易圏、自由主義経済圏の拡大
⑪ 9条議論の前提として国立追悼施設の整備やインテリジェンスの創設